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インドへ、そしてマザー・テレサへの道

           第37回
   さよなら、ダヤダン 
  

心の中の、




砂時計が、





音を立てて落ちている。





子どもたちの寝静まったダヤダンは静かで、ある意味美しく、そして悲しい。
    




感傷に浸り続けるわけにもいかない。


仕事しないと。



食器を片付けながら、マーシーにお別れの挨拶をした。
「あら、今日で最後だったの。また来てね。」
彼女らの英語は訛りがきつく私の力では聞き取りにくいのだが、こういってくれたようにおもう。
実は介護中、すこし怖さを感じていたりもしたのだが、やはり優しい女性達であった。


            
               3人のマーシー、そしてTさんと






各国から来たボランティアの人たちへ挨拶をした。
ものすごい偶然でこのインドの、コルコタの、そしてこの小さなダヤダンという建物で出会い、
今日別れる。
韓国、台湾、イギリス、イタリア、スペインそして日本。





みんな、さようなら!


僕はこの人たちを、この笑顔を、この笑い声を決して忘れない。
命の終わりを迎える日まで。






こうして出会った人、みんなにお別れを言ってまわった。
ダヤダンをもう出なければいけない。最後の最後にシスターに挨拶をさせていただいた。
「今日で終わりです。ありがとうございました。」私はシスターにこういった。






シスターの言葉一生忘れない。



こんな温かい言葉をかけられたのは生まれてはじめてである。


                




「必ずまた私たちのところに来なさい、





みんなであなたを待っています。














我が子よ。」






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