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インドへ、そしてマザー・テレサへの道
第27回 ガンジス川から昇る朝日 編
顔面蒼白・・・・・・・・・・。
やばい。
思いっきりやってしまった。
今すぐ日本に帰らねばならないのだろうか?
いや、このまま帰れないのでは。
初めてインドへきたことを後悔した。
話は数時間前にさかのぼる。
ガンジスからの夜明けを見るために力いっぱい早起きしないと。
フロントに4時半のモーニングコールを申し込んだ。
爆睡中・・・・・・・・・・・・。
コンコン。
コンコン。
ノックの音がする。「Good morning!」
うそ、モーニング「コール」ってこれか。確かに「コール」されたけどなあ。
よおし!
すぐにでも飛び込めるよう準備する。すててもいい短パンをはいて、下はNo-パンである。
他のボランティア仲間もあつまった。ガイドさんもやってきた。
「おはようございます。これから朝日を見に行きますが、沐浴は昨日言ったとおりやめてくださいね。」
いきなり釘を刺されたが想定済みだ。彼の言葉は絶対に私に向けられていたとおもおう。
でも何とかして、なんとか隙を見て。
サイクルリクシャーに乗り再びガンジス川を訪れたとき、昨日にもましてすごい人の数がそこにあった。
私たちは一直線にボートのほうへ向かわされた。昨日のうちに予約を入れてくれていたのだろうか?
10人ほどが乗るそのボートに現地の人は一人もいなさそうだった。それどころかおそらくは全員白人。
非白人は私たちだけのようだった。
一人の女の子がすかさず乗りこみ、小さなろうそくに火をつけ始めた。
そして乗客に配ると5ルピーを要求している。みんな払っている。
私も払った。
でもこれはなに?質問しようとしたが、女の子は隣のボートに飛び移っていった。
またボートは外国人だけになった。
少しはなれたところに同じようなボートがいた。
そしてそのボートの向こうには・・・・・・・・。
あ、
昇ってきた。
ついに見ることができた。
ガンジス川から昇る太陽。
これは人類が誕生する前から幾億回も繰り返されてきた光景なんだろうな。
そうおもうのも月並みだけど、やっぱり感動してしまいました。
太陽は一個だからどこでみても同じといえばそれまでやけど・・・・・・、
大ガンジス川で見るのと、となりのおっちゃんの家の屋根からあがる太陽を見るのとでは
少し違う。
対岸をかえりみるとそこには、やっぱりこれも悠久を感じさせる、人のつくった古い古い建物。
ガンジス川のほとりに花咲いた文明を受け継ぎずっとこうしてたたずんでいるのだろう。
しばらくいくと
出発地点とはちがったガンガーがみえた。
ボートの上には外国人、陸にいる人たちはほとんどが現地の人なのだろう。
また振り返った。太陽の光は強さを増し水面をてらしていた。
そしてもう一度ふりかえると
みんながいた。
この人たちも何十年も前から毎朝こうしているんだろう、
そして彼らのお母さんも、おばあちゃんも、うんと昔の人も。
ボートが岸へ向かい始めた。
水上からの景色もこれで最後だ。だから彼にもこの光景をみてもらった。
ボートからはさすがに無理だった。
でも、やってやる、絶対やってやる!!
あの太陽に誓って!
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