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インドへ、そしてマザー・テレサへの道

               第25回
    テンション低いぞ 編
  
ガンジス川直近のバラナシの駅に降り立ったとき、肌がその空気に反応した。

全身の細胞が騒いでいる。

すぐに私の心も騒ぎ出した。






なんという快適な温度だろう、コルコタよりもさらに熱く35度はあった。
なんという肌触りのよさ、湿度は90近い。
前が見やすい、辺りを覆う真っ黒な粉塵。
そしてかぐわしい薫り。動物達の汚物や人々の出した汚物の匂いが混ざり合い、これまでかいだことのない臭気が襲い掛かってきている。どこへ逃げてもこの街にいる限りブレンドされた臭いから逃げることはできないだろう。


皮肉ではない。インドの街のこの強烈な個性を今では貴重なものとして私の心が受け入れ始めていた。
日本をたってちょうど一週間がたっていた。
自らの好奇心が今や最高潮に達していることが感じられた。
そんな私の横を仕事にいそしむ人が通り過ぎた。




「ピースケ、本当にガンジス川に飛び込むん?」同行している女の子に聞かれた。
「もちろんそのためにきたんやもん。」
「男の人はいいなあ。」

ガンジス川につかることを沐浴という。私はどのあたりでそれをすればいいかをガイドに聞いてみた。

すると・・・。

絶対に沐浴はしないでください。今、雨季で水量が普通ではないです。
ガイドとしてそれは認められません。」(英語でこういわれた、気がする。)





マジ?





彼も私や他のボランティアのホームステイ先に頼まれて、このバラナシ旅に同行している立場。
私を危険にさらすわけにもいかないのだろう。

でも、沐浴ができないのなら一体何しに来たかわからないではないか。
とはいえ、彼を困らせるわけにもいくまい。



うー、悩む!



それ以後の旅は正直、ものすごいテンションが下がってしまった・・。






こんな綺麗なホテルに泊まり
いろんなところに連れて行ってもらったけど、
私の心はガンジス川の水面にあった。









「これはインドで有名な遺跡ですよ。」




「ふーーーーーーーーーーーーーん・・・。」








この前で面白いポーズの写真を撮ったりもしたけど(言いだしっぺはもちろん、私です)。





悲しかったりして・・。








唯一癒されたのが彼らに出会ったとき。


おそらくはインドでしか出会えないであろう、街中で我が物顔で眠る野良牛君たち。





テンションが低いまま、ガンジス川の観光へ向かった。

                                              
     

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