実況中継中
再び南の大陸へ! 九州自転車極寒の一人旅
第7回
12月26日(水)。
ようやく晴れ間が戻ってきた。
朝9時に出発。
269号線を北上。ものすごい量の大型車が横をバンバンお通りになる。
そのたびに小さい自転車はよける。これが結構なストレスになる。
アップダウンが多い。
上りが不愉快なのはいつもなのだが、下りも不愉快なのはどうしてだろう。
普通くだりならどんどん降りていけるのに、なんかブレーキがかかった感じがする。
それにタイヤからも異音がする。
のぼりにいたっては誰かが後ろの荷台に乗ってるみたいだ。きもちわる〜。
向こうの方に山が見えてきた。
もちろん、桜島!
今日はあの周囲を走りまっせ〜。
ただいま9:40。
数時間がたった。
ううむ、余は不愉快じゃ、この異音とブレーキかかりっぱなし状態。
なんとかしないと・・・。
チャリを止めて様子を見る。どうやらタイヤが曲がっているようだ。
回転するたびにブレーキに接触してしまうのだ。
どうしよう・・・?
チャリの仕組みなどさっぱりわからん。
が、やるしかない。
とりあえずブレーキを外側に引っ張ってみる。
う〜、あかん!!
次はタイヤをまっすぐにしてみる。
ってできるわけないじゃん。
よし!私は工具を取り出した。いっとくけどこーゆーの大の苦手っす。
でも頼れるのは自分だけなのだ。
ブレーキの幅を調整する(つもりで)ためにあちこちを緩める。
がしょ〜ん!
ブレーキワイヤーがとれて宙を舞う!
げ、やば!
必死で取り付ける。んと、ワイヤーってこんなかんじだったけ?
知るか!
なんとなくでつけてみる。
ブレーキを試しがけする。
きかへん・・。
気合を入れて付け直す。
うむ。さっきよりはましだけど、このブレーキきいてるかどうかわからないくらいだ。
あかん、これ以上いじると余計にひどくなりそう。
あきらめて、はしりだす。ブレーキのきかないチャリで再出発。
俺、無事で旅を終えられるだろうか?
ただいま12:00。
全然進んでない。あ、桜島一周は?
ぎゅるるる・・・。
不愉快な音が聞こえてくる。
聞こえないふりをしてもきこえてくるし・・。
さすがに無理やな。
あきらめて自転車屋を探す。
ようやく正常化。どうやらスポークが緩んでいたらしい。
さっきブレーキワイヤーをがしょん!とはずしたのはなんだったんだろう?
ただいま14:00。桜島は完全に無理っすね。あきらめて温泉をさがすことにする。
向こうに桜島がみえる。まってろよ、必ずいくぞ。
さがせばあるものだ。
ふっふっふ〜。海岸線をはしる。
これっすか?なんか民家みたいなんだけど。
でもたしかに温泉みたい。これまで見た温泉の中でもっともレトロだ。
それに窓が全開で思いっきり見えてしまう。
なんかおもしろいっす。
そして中に入って驚き。
満々とたたえられた温泉がどんどん湧き出ている。
おじいちゃんがいた。「ええなあ、若いとどこへでもいけて。」
ただいま15:20。
この鹿児島にも二つのライダーハウスがある。ひとつは一昨年泊った阿蘇、そしてこの垂水にもひとつある。
今日はそこにお世話になります。
なんか入り口が学校みたいだ。
そして猫君が歓迎してくれた。おせわになります。
ただいま18:20。すでにねむいっす。
九州自転車極寒の一人旅 2007年目次
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