失われた学校、村、道、鉄道を訪れた日の記録 |
無人だけど無人じゃない 別子銅山0泊2日の旅
第1回
あかん、寝られへん。
興奮して寝られへん。
時計を見た。午前3時。ここまできたら朝や。
しかしそれもしょうがない。だって、だって、明日から
・・・・・・・・・・zzzzzzz。
ん?少しだけ寝られたようだ。
旅の日に熟睡できたためしはない。
時計を見た。
ん?
午前3時15分?
たった15分の睡眠かよー。
もう一度寝ようと思ったが、やっぱり無理だった。
周りを見るとみんな幸せそうに寝ている。いいなあ。
2等船室の薄暗い空間で私以外の人間がみんな寝ているという事実が微妙に腹立たしい。
俺はこの中で一番神経質なのだろうか?
でもって一体どこへ行くかというと、
ここにいくのだ。
話は数ヶ月前にさかのぼる。
Sunday adventurerのNOB氏、AKiNoBu氏、そしてピースケの3人は兵庫県にあるとある鉱山跡を巡る旅をしていた。日曜だけだが実にいい旅ができた。
その反省会(サイゼリア)で・・・・・。
「今度は遠くに行きたいっすね。」
「しかし時間を作りにくいんですよね。」
そのとき素晴らしいアイディアが浮かんだ。
土曜の深夜にフェリーなり高速バスなりで大阪を経ち、次の日の早朝から目いっぱい冒険をする。
そして日曜の夜、新幹線で大阪に帰るのだ。
文面にするとなんとなく単純なようだが、実行に踏む切るのはかなり決心が要ることだ。
分単位で動かねばならない。体にも負担がかかる。
それでも我々はそれを実行に移した。
このノリが大好きだ。
3月4日、大阪フェリーターミナル駅。
この段階で、旅モードに入っている。時間に限りがある。待合室で必死でルートを考察。
「新居浜行きにお乗りの方、ただいまより乗船手続きを開始します。船にお進みください。」
おお、俺たちも「お乗りの方」だ。
「お進み」になろう。他の人はどんどん進んでいくのだが、
我々はカメラを持って、こうやって旅の経過を取り捲るし、興奮しているため、なかなか前へ進まない。
でも、こんなノリが私はたまらなく大好きなのだ。誰もお互いをせかしたりせず、その「思い」を大切にしている。
旅に出ると他の人の心を受容する余裕が生まれる。旅をすればするほど、その範囲は広くなる気がするのだ。
アナウンスがあってから10分がたつのにまだ同じ廊下にいる!
ようやくフェリーが見えてきた。
でもすぐに乗るわけがない。
視界に違ったものが現れるたびにシャッターを切ってしまうのだ。
ね。
上の写真を撮ってから3分経ってもまだ同じところにいるのだ。
まだ乗ってない!
フェリーの前で観光客っぽく記念写真。
実にきれいな船である。
「このフェリーは何回乗ってもいいなあ。」
「俺も久しぶりでなつかしいわ。」
「あれ?二人ともこの船、経験済み?」
「そういうピースケさんは?」
「・・・・・何回も乗ってる・・。」
3人ともこの船をすでに経験していた・・・。
でも、興奮してしまう。
うん、これでいいのだ。
汽笛が鳴る。いよいよ出航だ。
他の皆さんはそれぞれの客室にお静まっておられたが、ハイテンショントラベラーは当然ここにいた。
3月の海の風は冷たい。
それがまた非日常を思い起こさせ、心を高揚させてくれていた。
3人を乗せた船はかくして南港を出発した。
これから24時間でどんな素敵な経験ができるのだろう。
く、ひひひ。楽しみだなあ・・。
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