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                             屋久島へ・・・・・・・・









   第4回  ヤクスギランド 編




ヤクスギランドの道は決して舗装されているわけではない。
正確に言うと、短い時間で回れるところは、子どもやお年寄りでも回れるように、十分な整備がなされていた。
だが、80分コースの道は次第に薄暗くなる。だが陰鬱なそれではなく、緑あふれる木々が天を多い尽くした命の力を感じさせる神聖な影だった。

             
行けば行くほど巨木の世界が広がる。
これほどまでに存在感のある緑を、かつて私は見たことがない。



が、突然視界が広がった。そこには木々たちがここまで美しいのは、これがあるからか、と思わせるものがあった。

               

向こうの山から水があふれてくる。それは今は私の足元にある。
屋久島に来たとき、「ああ、水とは透明なのだ。」と改めて知った。
実に当たり前ではあるが、実は実感することが少ない自然水の透明さをこの時知った。

そのクリスタルな存在に触れたくて、川原まで降りてみた。
      
間近で見たとき、それはやはり透明だった。


        
再び山道に戻る。高度を増しても水が透明であることが分かる。

                  


水から木へとまた視点を移した。
するとそこにもまた感動的な光景が・・・。


他の土地と違い、屋久島はどこを見ても琴線が揺れ動く光景があるのだ。
だから魅力があるのだろう。

       

何気なく道の傍を見ると木の切り株がある。
屋久島にはいくつもあるものだ。
でもだ。この大きさ。私より一回り大きな体格のMくんですら、飲み込まれてしまうのだ。
          
私の家の側の山でこんなに大きく気が育つことはあるだろうか。
ありえない。奇跡だ。

そんな奇跡が、屋久島では日常となる。

命に奇跡が当たり前に起きる地、それが屋久島なのだ。


また水の音がする。やはりクリスタルなものを期待した。

裏切られるはずがなかった。
      


そう、屋久島は

期待を

裏切らない






80分コースをまさにきっちり1時間20分で抜けた。

アスファルト道路にでた。
そこでも、ごく普通なはずの山並みが私たちに感動を与えてくれている。
この美しき山たちよ。
それにだ。虹まで出ているではないか。
夕刻の虹がこれほど美しいとは・・。



そしてこの美しき山並みを見ながら、愚かな私たちはこんな会話を繰り広げていた。
「まじ、きれいやったな。」
「ほんまや、雑誌とおんなじやったな・・・。」

実に嘆かわしい会話である。

そんな私たちに、神様はちゃんと因果応報を与えてきた。





お猿さんが、M君の荷物を奪おうとしている。


いきなり変なことを書くようだが、本当なのだ。
突然木から下りてきた猿たちがかごに入れていたMのリュックを奪おうとしている。
あわてて取り戻したが、この猿たちも美しき島の住民である。

              


あ、よく見ると、道の傍にいる猿の背中に、赤ちゃんざるが乗っている。
かわいい・・・。

       

幸せになれよ。
なぜか赤ちゃん猿の将来を祈りながら私たちは山を降りた。

いつしか、あの美しき山々の向こうに夕日が姿を消そうとしている。



一日よ、終わるな。




この世に生を受けて以来、最も感動的で美しき光景に包まれている、この輝かしき宵の輝かしき瞬間を終わらせてなるものか。

しかし、有史以来の法則どおり夕日は時間通りに姿を消し、闇が私たちを包もうとしている。



だが、どうしても行きたい場所があった。
私たちはそこへ向かった。ためらったりするものか。

この24時間は私たちのものなのだ。
                                            

       

屋久島への旅 目次

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