掲示板  日記帳  リンク 更新記録  メール   


思いつきで思い出づくりを!

        大嵐の中、和歌山を一瞬だけ旅した日 

                         
一話完結のパート2










                     もう少しひいてみよう。














                       ここはかの有名な淡島神社である。
                       無限の数の人形が奉納されており、そこにじっとしていると
                       数兆の目で見つめられている気がする。

                       お堂の中はこうであり




                      お堂の外はこうであり


                     お堂の下にはこれがあり

               


                   お堂の壁はこうなっている。
               
                  (こわくて正面からは写真が撮れなかった。)

                  ここは人形供養の神社であり、日本人形だけではなく、陶器の人形、招き猫など
                  ありとあらゆるものが奉納されているのだ。


                  おそらくこのちいさな空間には無数の魂が蠢いているだろう。
                  ここに鎮座する人形たちの表情は「無」には違いないが、
                  心はどんなものなのだろう。
                  捨てられ悲しんでいるものもいるだろう。安住して喜んでいるものもいるだろう。

                  一言ではいい表せない混沌とした情念を感じつつこの社をあとにした。


                  が、その前にせっかくなので記念写真を撮ることにする。

                        
                          左の男前がよっすー。 右のピースケの背後には無数の人形たちがいる!



いつの間にか雨がやんでいた。
和歌山の道は久々の太陽の光を満面で受けるかのごとくに乾き急いでおり
背後の山々からは一気に浮かしたかと思わせるセミたちの鳴き声が響いてくる。

ところがすぐ前に広がる海だけは、いまだに嵐の力をうけどす黒い陰鬱な顔をしていた。


その海を静まれとばかりに指差す、よっすー。  と、不思議な舞を舞うピースケ。         
  


さあ、行こう!
どこへって?

決まっている。ラーメンである。

今回どうしてこういう思い付きが出たのか。
それは和歌山ラーメンというご当地ラーメンを体験したかったからである。

和歌山ラーメンには2つの系統がある。ここで豆ちしーき!コホン

和歌山ラーメン、一つは醤油味をベースにした豚骨醤油味である。
「丸木」「丸宮」「まるやま」「丸京」などの有名店があり、これらはほとんど店名に丸が付いている。
かつて和歌山市には路面電車が走っており、その拠点の堀止周辺に屋台が多く並んだ名残である。
「車庫前系」と呼ばれる根拠がここにある。

もう一つが豚骨味をベースにした豚骨醤油味である。一発目に食べた「井出商店」のラーメンがこれでありであり、TVチャンピオンで一気に有名になった。

「車庫前系」「井出系」などと呼ばれていた時期があった。



つまり僕たちは井出系と車庫前系の両方を食べたかったのだ。
時間が中途半端であり、結構開いていない店が多かった。

が、ようやく今この瞬間に開いている店を探し当てた。いくでー!


あら?車に乗られへん・・・・・。


   
    君たち、君たち・・・・・車に群がるな・・・・・。
    君、君・・・・・・車の下にもぐりこむな・・・・・・。



       
                   犬を呼び寄せるよっすー。

犬が遠くへ去った。

5キロほど車を走らせてここへついた。

店に「まる」がつくのは車庫前系でしたね。


ってことで1時間のインターバルでラーメン2杯目〜。


こちらのほうがあっさりしている。私の口には車庫前系がマッチした。




人形の世界に触れた。ラーメンの世界にも触れた。

終わりだ。
あとは大阪に帰るのみ。


車はすっかり乾ききり、嵐を忘れた道を走り出した。



この旅日記で本当に言いたかったこと




わずか半日だった。正確に言うと6時間だから4分の1日だ。

だのに「なんか今日は長かったですね。」よっすーが言う。

「ほんまや、勤務時間がどれほど長い間拘束されているかがわかるなあ。」

仕事をしていれば無味乾燥な時間が、それよりさらに短い6時間が

これほどまでに充実させられる。

そのことを学んだ「和歌山一瞬の旅」だった。






この物語がいつのことかも知らない。

5年前かもしれないし、去年かもしれないし、先月かもしれない。

あるいは昨日のことかもしれない。忘れた。





ただ一つ言えるのは、

この一瞬の旅は

旅仲間の存在あってこそのものだということだ。


ラーメンを食べたい

というだけで大嵐に突っ込んでいける仲間など、

どこにでもいるものでもない。



短い人生において無限とも思える長い社会人生活のなかに、

こんな一瞬があってもいいのではないだろうか。




よっすーと私はそれぞれ違う部署におり、職場での接点はほとんどない。

共通点は実は
「夢」の存在である。

私には文筆への目標がある。

よっすーも自身の崇高な夢を持っている。




無謀なラーメンツアーも無茶な旅もその夢につながるものだ

と私は感じている。





馬鹿ができる人間だからこそ、


遠くにある夢をつかめるのだ



と私は思う。






これからもいっぱい馬鹿な旅をしてやる。

そして自分の夢に向かって歩き続けたい。ずっと。









無謀で馬鹿な旅の日記



完結




     和歌山を一瞬だけ旅した日 目次  

                   

     トップページ  掲示板  日記帳  リンク 更新記録  メール

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送