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 黒部ダム、雨男、牛乳カップ麺を
 日本一周に捧ぐ  「NIPPON GURURIN PLAN!」によせて

                        第2回 


目の前を私の大嫌いなものが飛び交う。
それも団体様でだ。旅中は団体様ご一行をお見かけするとすこしストレスを頂きますが、
これが虫の場合だと余計にストレスだ。
川に近づくにつれて、大量のアブがガンガンよってくる。

「ふにゃ〜、僕は虫嫌いなんですよ。」
「なんか超音波で追い払うって聞いたことがありますよ。」

「なに、マジですか。
裏声で叫んでみた。

アブが余計に寄ってきた。

でもこれが楽しかった。
アホなことをしているときこそ、生きていることを実感した。




川についた。そこにはこんな看板が。

翡翠の採取 厳禁

ありゃ、せっかく気合入れていたのに。
片手ににぎっていたコンビニの袋が無駄に温かくなっている。


それでもいいのだ。つめたい川の感触を楽しんだ。
     
ちなみにこれ↑は私の二眼レフでとった写真だが、
これを犬猫馬さんのプロの腕でとるとこう↓なる。

美しい・・・・・。


  



帰り道またアブに囲まれた。



最初、近くのスーパー銭湯にいこうと思っていた。

だが
  ご入浴1000円 



却下。



かわりに近くのスーパーでない銭湯に行く。370円でいいのだ。
こんな普通の銭湯に行くことは、日常生活で逆に少ない。
だからより旅の雰囲気がでる。
    



「風呂」のあとは「寝る」である。
さてと・・・・・・・どこで野宿をしようか・・・・・・。


近くの大規模な公園へ行く。
案内図ではちゃんとキャンプ場があった。
これやんけ。ここに寝よう。



わ。




人がいっぱい、車もいっぱい、笑い声もいっぱい。



ここはやだ。




少しはなれたところに東屋があった。誰もいない。


ここにしよう。
                       

遠く離れたところで呑む酒。
一人ではなく、ここには旅の仲間がいる。
今この瞬間は苦楽を共にしている。
この感覚が言い知れぬ琴線の揺らし方をした。
いつ以来だろう、「仲間」を感じたのは。



少なくとも大人になってからは、ない。






そういえばなりすけさんもぬいぐるみを持っていた。
以前うちに泊ったときはみなかった。

ピッピ君、ピースケ子ちゃんと一緒に写真を撮ってもらう。
彼はちょこすけくんである。

          

                 

やがて夜が訪れた。

一人旅での闇はともすれば恐怖感を覚えるが、仲間がいるときはそれぞれの暗闇に身を置くことで、

より結束力が強まる気がする。

向こうにたくさんおられるはずのオートキャンパーたちの声も聴こえない。



あるのは自然の声と、旅仲間の姿。





      この就寝するまでのほんのわずかな神聖な時間。







少しの時間も無駄にせず、いろんなことを語り合った。






どんな話をしたかは詳しくは書かない。お二人に確認をしていないからだ。


でも、旅のことを、これまで生きてきたことを、そしてこれからのことを話した。

親しい友人にすら言っていないことも、この場でなら言えた。

それがいえる人たちだった。





              なんと不思議なことだろう。

     毎日会っていてもまったく愛せない人が私の周りにはいる。

                    でも

              一瞬すれ違っただけなのに、 

              心からの信をおける人がいる。




             たとえ世界が狂乱の叫びを上げようと、

      私たちのこの大切な時間に入り込むことはできない。

                 本気でそう思った。










日付がかわった。

明日も早い。

寝ることにしよう。

「その前にお休みコーヒー、どうですか。」なりすけさんが言った。

「あ、もらいます♪」

彼がテーブルにコーヒーを置いた。



どん!



家庭用のインスタントコーヒーの瓶。


そんなものを持ち歩いているのか。

私のつぼにはまった。





気がつけば、星が雲間に見えている。


もう大丈夫だ。

だからテントも張らず、東屋の下に寝袋だけを敷いて川の字になって寝た。

これも旅ならではだ。




ただ寝るだけが楽しい。



仲間がいれば寝るだけでも喜びとなるのだ。

























おやすみなさい・・・・・・・・・。





























2時間経過・・・・・・・・・・・・・・。



























あれ?なんで俺、目が覚めたんだろう?


















「やばい!」叫び声が出た。

















  

                                     


                             
              
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