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黒部ダム、雨男、牛乳カップ麺を
日本一周に捧ぐ 「NIPPON GURURIN PLAN!」によせて
第1回
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<はしがき>
今回の日記は一切の演出を加えない。
普段の私の旅の文は、長いものがあったり、写真を変化させたり、文そのものが情緒的だったりといろんなことをしている。
だが、この文については事実を冷静に書きたい。
それはこの日記が「NIPPON GURURIN PLAN!」を達成したなりすけさんの旅を垣間見たものであり、不用意に演出を加えることは、なりすけさんの旅への加筆となりかねないからだ。あくまで主たる存在は「NIPPON GURURIN PLAN!」のなりすけ氏であり、そのお仲間である。だからこそ表現は静かになる。
むしろその方が本体である「NIPPON GURURIN PLAN!」が輝く気がするのだ。
とはいうものの、どうがんばっても私の筆力は事実には及ぶまい。
それはすべて私の意の足らぬことに責任がある。
それでも、この日記を公開する。
なぜならなりすけさんやその仲間との出会いは、私の旅人生に燦然と輝く金字塔となっているからである。
2005年8月。
遍路を終えた私は残りわずかな休暇をなりすけさんと再会することで費やすことにした。
北陸・信州界隈で幾人かの旅仲間と合流するという。
私も一路富山へ向かった。
午後1:20、糸魚川駅に到着。
ここで待ち合わせなのだが、なりさん、ご友人の犬猫馬さんのお二人が到着するまでにはまだ間がある。
そういえば、朝早かったため眠たい。
適当なところで時間まで寝てしまおう。
知らない街での昼寝は実に気持ちいい。
はじめて降りた駅であり、この町がどんなところだかは知らない。
でも潮の匂いがする。海に境目はないはずだけど、大阪湾よりこっちの日本海の方が断然いいにおいがする。
時間まで糸魚川駅の側の公園で昼寝をすることにした。
寝ているうちになりすけさんたちもやってくるだろう。
生まれてはじめての長野県の旅は昼寝から始まった。
向こうから人の声がした。もう来たのかと思ったがそれはホームレスのおっちゃんだった。
しばらくたって、なりすけさん、犬猫馬さんと合流する。
すでに夕方だったがこのままおとなしくしていられるわけがない。
この側に翡翠の採石場があるという。そこへ向かおう。
採石場など初めてだ。本当に宝石が取れるのだろうか?
コンビニの袋を取り出してスタンバイする。捨てなくてよかった。
町並みはやがて山並みへと姿をかえ、それは深山となった。
前方に連山の影が見える。こんな巨大な規模の連山は大阪にはない。
こういう光景を見ると思わずカメラを出してしまう。これが一人旅なら問題ないのだが、同行者がいると気を使ってしまう・・・・・・・・・・・・ところなのだが、このお二人については私以上にカメラ好きであった。それに、二人とも一眼レフを駆使している。
私も負けずに二眼レフでがんばる。
がんばってとった写真。というか足がすくむ光景である。
町から数十分離れただけでこの大自然。
こうして楽しんでいるところなのに、得意なものがやってきた。
私が旅に出るともれなくついているもの。
きやがったな・・・。
「雨男の本領発揮ですね。」犬猫馬さんが言った。
「そうなんですよ、すいません。」私は責任を感じていった。
「いえ、すいません。」
「なんで犬猫馬さんがあやまるんですか。」
「僕、すごい雨男だから・・・・・・・。」
マジですか・・・。
雨男が二人・・・・・。天気予報をも覆す私ひとりでもひどい状況を常に生み出すのに、これが倍増することになるのだ。
めざす翡翠の谷についた。
さあ、取るで〜。車を置いて意気揚々と歩き出した。
この先、私たちを襲おうと虎視眈々と狙っているもたちがいるとも知らずに。
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