俺の頭上で輝け!南十字星 

日本最南端への旅



 第19回   竹富島の夜と波照間島の朝



その日に泊まった宿の一室。



なんか静かである。


「おかしいっすね。年末なのに。」
「さっき中を見ましたけど、泊り客僕らだけみたいっすよ。」


気にしないことにした。





南の島に夜が来た。
そして俺らは腹が減った。


昼間以上に人気のない道を歩いた。



団体様は絶対にいない。


小さな島ではあるが、食事をする場所にはさほど困らないのが竹富島である。


やっぱり豆腐チャンプルは食べたい。


そして
沖縄といえばやはり泡盛
この旅でずいぶん泡盛のよさを知った。
中でもお気に入りは請福である。

このときAKI氏は八重泉を飲んでいた。




大阪に帰ったとき、ずいぶんこの請福を探したがどうしてもみつからなかった。




深夜。


竹富島の誰もいない宿の一室に僕らは寝転んだ。



     


どうして旅の一日はこんなに早いのだろう?

KAZ氏とお別れしたのはつい数分前に思える。

そしてAKI氏との別れもすぐそばに迫っているではないか。








いつしか僕らは眠っていた。





夜、なんか悲しい夢を見た。
沖縄を離れる夢だった。







6時半に起きた。


今日、俺はいよいよ最南端へ向かう。
AKI氏はもう一日この島に滞在する。



やはり心のどこかで最南端などどうでもいいという気持ちもあった。
しかし遠くに輝く星に導かれているのも事実だった。
だから予定通り船に乗る。


AKI氏も起きてくれた。すいません。




そして港で船に乗る私を見送ってくれた。


考えればAKI氏にお会いしたのはわずか3日前だ。

でもずっと昔から知り合いだった気がする。
それはKAZ氏やKAN氏、西表のダイスケ氏も同じだ。

みんなとはずっとずっと知り合いだった気がしてしょうがない。



でも現実は違う。
行きずりに出会ったのであり、そこには「別れ」が容赦なく旅人を待っている。



             
              AKI氏とのラストショット。ちっこい方が俺。




少しでも遅く来てほしい別れは、予定通りに離岸した船によって定時にもたらされた。

ものすごいエンジン音を立てて船が動き出した。




昨日の朝はKAZ氏が俺たちに向かって手を振ってくれたけど、
今はAKI氏が俺に向かって手を振っている。




二日前の夜は4人で盛り上がっていたのに、


もうすぐ俺は一人になる、独りに。



それが旅なのだろう。




                   さよなら!







放心した俺を待っていたのは
荒れた海だった。


石垣島に着岸後、すぐに波照間島行きの船に乗りかえる。最後の行程である。




夢にうなされたせいで眠りが浅かったのだろう、大揺れの船の中でいつしか眠っており、
意識のないまま私は波照間島へ到着していた。



目を開けたとき、「南十字星の輝く島」という文字が見えた。

この写真にもその文字が見える。


俺はこの島で最後の行程を迎えるのだ。


今日、俺は日本最南端へ立つ。


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