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 南の大陸へ! 九州へ、自転車で、

               
極寒に一人で・・・第11回



帰るしかないではないか。その事実が私を呪縛する。
旅に出て8日しかたっていないのに、もう何ヶ月も九州にいる気がする。
この日が来るのは初めからわかっていた。
でも、目の前に事実が来るとやはり目をそらしたくなる。

二人とも眠りこけていたが、ようやく目が覚める。
もうお別れである。お二人とも、九州とも。


最後の最後まで見送ってくれた。
二つのおにぎりを渡してくださり。

志布志港まであと少し。
現実まで、心では数兆キロの距離があるが、実質的にはほんの目の前なのだ。

ただいま12月31日午後2時。



啓太君、清水住職、私は今フェリーの中にいます。もうすぐこの船は私を乗せて九州を離れていきます。
いつか再会をと思っていましたが、こんなにも早く願いがかなうとは思っていませんでした。
皮肉なことに早すぎた願いの実現は、別れも早く招くようです。
ですが、こんなにも充実した日々を送れたことを今は素直に感謝すべきでしょう。

今度いつ会えるか、本当にわかりませんね。
でも生きていればいつかは会えるでしょう。


九州の皆さん、また、九州でであったみなさん。素敵な出会いをありがとうございました。
上陸前からどんな人に会えるか、とても楽しみでした。
それがあなたたちでした。
みなさんがいなければ私の旅はなしえていなかったでしょう。


こんな私に出会ってくださってありがとうございました。

もうまもなく私は現実に引き戻されます。
胸が痛いです。何かが私の心臓を締め付けています。


離岸のアナウンスが聞こえます。
だから最後にこの言葉を言います。
遍路のときにも叫んだ言葉です。今回もこの言葉を言わせていただきます。






ありがとう、九州!


さよなら、俺の九州、都城!



ただいま大晦日午後17:50



         
          

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