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 南の大陸へ! 九州へ、自転車で、

               
極寒に一人で・・・第4回



日本中のおカップルの皆さんおはようございます。12月25日です。

今から私はお一人で!由布院へ向かいます。とりあえず11号線が凍ってませんように・・。

夕べはこちらのヘルパーさんのMさんにいろいろと旅の話を聞かせていただきました。

またどこかで会いましょう。


ただいま午前7:52



数日前の悪天候がうそのようであった。まさに小春日和とまでは行かないが、まあかなり旅をしやすい日ではある。
空の青さを見たのは久しぶりだ。今日はそれほど遠くへは行かないし、安定した一日になりそうだ。


今日も片道25キロのうち20キロはのぼりらしい。
でもいいのだ。道はかなり走りやすいだろう。足元が安定すれば心も安定する。旅の法則だ。
汗が噴出してきた。でもすばらしい。寒さに凍えることを思えばなんともない。


               
みよ、この恵まれた条件を!



さらに勾配がきつくなってきた。ちょっとふらふらする。荷物が重い上に全部後ろにくくりつけているから安定しないのだ。

でもこの景色を見れば心は安定する。

遥か向こうにはすっぽりと雪をかぶった由布岳。あの真っ白な山の裏側へ今日は行くのだ。
雪は遠くにありて美しきと思うもの。ちゃり旅においては近くにはきてほしくない。
良かった!晴れて!!

ただいま8:30



ぐっと道は山の中に入る。なぜか車の量が増えてきた。みんな別府と湯布院それぞれの温泉地に行くのだろう。
                  


道が遥か向こうまで続いているのがわかる。歩き旅なら悲鳴を上げているだろう。でもいまなら大丈夫だ。うん、だいじょうぶ!
                  


それでもどこまでも道はつづく。向こうの頂が美しい。

みんなみんな車で俺を追い越していく!ちゃりに乗った人、ここ二日間で一人も見ていない。
特にカップルのドライブ姿が目に付く。
暖房のきいた車の中で「え”〜?あの人自転車に乗ってる〜!こんな日に。しんじらんな〜い!」とか言ってるんだろう?ふん、ちゃりにはちゃりのよさがあるんだよ、それが何かと聞かれてもわからへんけど・・。
この疑問の答えは後に出ることになる。どうぞ覚えていてほしい。


あ、むこうにまた由布岳。きれいだなあ・・。
                   

九州でもかなり高い部類に入るんだろうか?

ここから道はフラットになる。お?もう上りきったのかな?余裕じゃん。
恐ろしいぐらいにフラットで、また美しい景色が広がる道が続く。
思わず「すげえ!幸せ!」と叫んだ。写真がないのが残念だ。道幅が狭いため、後ろからびゅんびゅんとお車様が追い抜いておいきなさるので、カメラを抱える暇がなかったのである。


あれ?みんなとまってる。なにしてるんだろう?
      

ただいま10:00



ん?
なんや、これ?


いきなり道が豹変した。そうか、それであの車たちはとまって作業をしていたのか。

この微妙な道路状況を見てほしい。
↑チャリはどこを走るべきか?
普通走っている路肩が最も滑りやすい。
じゃあ、車道?とんでもない。みんな必死で追い抜こうとするのだ。

こんな風に。


さすがに命は大事だ。
ということで、ふっふっふ〜。一番左の雪の中を押していくことになった。
余計に重いじゃん・・・。
さっき、いい天気だしあわせだ、とか、地面が安定すれば心も安定するなあとか、
あれ、全部撤回するっす。空は青いのに地面がこれでは・・。

引き返す車も出てきた。チェーンをつけていないのだろう。
ちゃりにチェーンはないのだろうか?
雪は遠くにありて美しきと思うもの。ちゃり旅においては近くにはきてほしくない。


さらに状況が悪化してきた・・・。

多分・・・・・・午前・・・・・・・・・・何時・・・・・?


これより、楽しいレポートが・・・
恐怖の実況中継にかわる・・・・・。


ぬお!

あめすけごと左の雪の中に埋もれかけた。こわかった!
どこまで道かわからないのだ。
これではもっと車道側を進まねば・・・・・・・・・・・。
あ、車の切れ目だ・・・・・。車道にでて押そう!
げ・・・もう車が来た。しかも後ろから。必死でアメスケを雪の上に持ち上げる。

おい、運転手よ。一礼ぐらいしてや・・。

よし、いまだ、車道だ!
ぎゃおす!すべる!凍結どころかこれでは氷結ではないか。

どこも進めないのか?

次第に車が詰まり始めた。すり抜けようにもアメスケが車に当たりそうで怖い。




よおし・・・・・・・・・・・大阪人の得意な!「空いてるところはすべて歩道」、の法則を使うぞ。
思いっきり反対車線を進むしかない。
不思議なことにまったく車がない。反対車線の車がいきなり消えたのだ。



すすむこと1キロ(を30分近くかけて・・。)

人だかりがしている。渋滞の行き着く先に一台のトラックが斜め向いている。進めなくなったようだ。
それで反対車線の車の姿がないのか。



後ろの車はみんな待ち続けている。

その横を僕はじゃんじゃん通り過ぎていく。
さっきの疑問の答えが出た。ちゃりのよさはこれである。
何かあっても何とかなるのだ!

何台もの車を追い抜いた。
こんなの自慢することではないのかもしれない。でも、このときの私はすっげえうれしかったのだ。
だってこれまでがあまりに惨めだったから。



反対車線の車から声をかけられた。進んでいるのは私だけなのだから。
「すいません、何があったんですか?」
「トラックが斜めになって立ち往生してるんです。」


しばらくいくとまた同じことをきかれたので同じことを答えた。


これほど不思議な光景を私は見たことがない。まっすぐに数十台の車が並んでいる。
で、だ。私が近づくたびに次々と窓が開いて顔が出てくるのだ。みんな事情を聞いてくる。
順繰りに顔が出てくる光景は、ちょっと怖かったっす。

長くなったので次の回へ

ただいま午前11時


       
         

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