特別企画 |
シリーズ第一弾
高原の無人の峡にて一夜を明かすぞ旅 第3回
-----------第2幕 涙ぐましい努力編------------
崖下と崖上を往復しただけで、体のあちこちに傷がついている。
この荷物をもって何度も往復したらどうなるか、知りたくもない。
「俺、ロープ持ってますよ。」A氏が言った。彼はどうして車の中にロープを常備しているのか、今でも謎である。
そのロープを使ってクレーンを行うことにした。
すっげえ手間がかかるのだが、一個一個ロープをくくりつけて荷物を降ろすしかない。
この中では一番背の高いN氏が下にいて受け止めることになった。
必死で荷物にロープをくくりつける一行。
・・・・・・・・・・しかし・・・・・・・・・夜中に何してるんだろう??
N氏が再び下に下りる。
「いきますよー!」
じり、じり、と荷物を降ろす。
うぎゃ、重い!
でも、こっちは二人でおろし、下ではN氏が一人で受け止めているのだ。
下で受け止めてるN氏。
何より大変なのは、下で一個一個の結び目を解くことだ。
そしてまたロープをたぐりよせ、また上で荷物をくくる。
はっきりって面倒くさいっす・・・・・・・。
「あ、このロープの長さ・・。」
誰かが気づいた。
こうすれば・・・・・・・?
うおおおおおお!頭いいじゃん!俺たち!
今まではこうやっていた。
これだと下でいちいち結び目を解き、そして上でくくりなおすのだが、
こうすると・・・・・
今にして思うとすっげえ単純なことなのだが、その時はそう思っていた。
自らの発想を褒め称え酔いしれながら、荷物を降ろし終わり、最後に自分たちの体も下ろした。
駅のホームの残骸の上にテントを張ることにする。
真っ暗な無人の駅でのキャンプがようやく今始まった。
このシリーズの目次
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