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インドへ、そしてマザー・テレサへの道

                    第18回
 インドの別の顔 編
  


列車はゆっくりと駅を離れた。
蒸しかえるような空気も車窓からの風により少しだけ冷やされている。
周囲からは午前とは違って静かな寝息が聞こえてくる。
私ひとり窓の外の光景を見逃すまいと見つめ続けた。
               
しばらくは民家が立ち並ぶ集落が続いていたが、次第に緑の方が視野の首座となってくる。

いつか再びインドを訪れることが出来たなら、ここを歩きたい。
そう思わされる光景が眼前に広がってきた。
                           
水辺にたたずむ家畜や、
                                         
物を運ぶ人々。あそこは本当に道なのだろうか?それとも干上がった小川か?



そして本日撮った中で一番好きな写真がこれである。
人々の息吹を感じられて、半年たった今も忘れがたき景色となっている。
                


    ふと思った。
     今度来るときは街中を離れ、
           こんな田園地帯を歩きたい。
               あるいは自転車で走ってみたい。


                         
                                             その日は来るのだろうか?






列車は何度か駅にとまった。そのたびに、窓から出入りする人や、なぜか線路を歩く人たちが見えた。
やがて、見慣れたざわつきが聞こえてきた。
                
人々のこの様子も、そしてこのごみの山も・・・。



シアルダー駅に戻ってから再びマザー・ハウスへ向かう。
日本人ではたった一人のシスターの話を聞かせていただくのだ。
私ごときでも、なにか学べるかもしれない、そう思い。



ハウスにはすでに幾人かの日本人がいた。
シスターが来られた。


「今日は何日ですか?」一堂に向かって話しを始めた。
「6日です。」
「そうですね。8月6日ですよね。」
「あ!」そこにいたみんなが声を上げた。
忘れていた。今日は8月6日だった。ほんの一週間インドにいただけなのに、私たちはすっかり忘れていた。
だが、何年もインドにいたシスターは忘れていなかったのだ。
さらにお話は続いた。

「古い歌だけど、『戦争を知らない子どもたち』という歌を知っていますか。」

                                                        

      

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