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インドへ、そしてマザー・テレサへの道

                    第17回
 インド洋の色は 編
  



頭にバナナを乗せた、いかにもインドな人が通り過ぎる。



雑踏に混じって俺も歩く。





物乞いをする人は老若男女いろいろだ。
一番辛いのはおばあさんに催促されることだ。
なんかむげに断りにくいのだ。
そしてたった今、駅で必死で手を差し出してくるおばあさんがここにいる。
元は何色だったか分からないような衣服、少しでも触れれば折れてしまいそうな腕。
その腕が震え、震えながら私に金品を要求している。

周りに誰もいなければあげてしまうかもしれない。だが、周囲は人でごった返しその中には大量の貧しき人たちがいる。
おばあさんだけに何かをあげればおそらく私は、富を知らない人たちに取り囲まれてしまうだろう。

言葉が分からないふりをしてその場から立ち去るしかなかった。
後ろからおばあさんはまだ私に何か言っている。





路上ではインドではもっともポピュラーな存在の彼が出迎えてくれた。










            
                                 ↑彼が


や、やあ・・・。野良牛君。おじゃまします・・・。









駅から数キロの距離を歩いた。

コルコタの中心地に比べ多少は綺麗さを保っている家並みの間からチラッと汚いものが見えた。
実に失礼な表現だが本当に汚いな、と思ったのだ。



その汚いものこそ今日の小さな旅の目的地だった。







はるかなるインド洋がここにあった。


おおおおお!いんどよおおおおお!!
ぶっちゃけコーヒー牛乳のような色をしていて、海原というイメージはないけど、それでも見られて幸せだ。


考えたら世界三大洋のうち、国名がついているのはこれだけだ。

インドが古代いかに力を持っていたかがわかる。
日本海も国名がついているけど大きさが違うもんな。

その偉大なインド洋を卑小な私がじっと見つめていた。

                        





いつまでも、





みつめて・・・・・・・・・






いたかったけど、列車が発車するまであと15分しかない!

歩いていては間に合わない。
こんなとき異国人は便利だ。インド洋を見つめる私の周りはすでに人だかりであり、その中には運転手もいるのだ。

                   

サイクルリクシャーの運転手をみつけた。
「エクスキューズミー、駅までいくら?」と英語で尋ねたら「●☆△・・・・・・・◇▼!!」とヒンディー語で返された。
さすがに分からない。

ええい、ままよとおっちゃんいやおじいちゃんといったほうがいい人の荷台に乗り込んだ。


しかし、みんな、なんでついてくるねん。


みせものちゃうよ、俺は。


しかも笑顔で。




おじいちゃんががんばってくれたおかげで、列車がまだホームに来ていないうちに駅に着いた。
ホームには山羊くんがいて草を食んでいた。私も一本あげてみた。

                          





私が山羊に注目しているころ、インドの人たちは私に注目していた。
もう慣れっこだ。

ヘイ、インドの人たち、せっかくだから一緒に写ろうよ。
開き直ってインドの群集と写真を撮った。




たった1時間ほどしかいなかったこのダイヤモンドハーバーだけど、
俺はこの町がたまらなく好きになった。


                                               



    

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