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インド、そしてマザー・テレサへの道

                第9回
  早朝のコルコタとミサ編
  
                                                   

今俺は猛スピードでインドの街を走っている。

                  
                  (車窓から必死で撮影)。

めちゃ怖い・・・・・のだが、ここで不安を顔に出すとどうなるかわらない。
こんなの慣れてるよー。といわんばかりに余裕の表情を演ずる。
「いやあ、おじさん、すいませんね、早朝から乗せてもらって。」
「・・・・・。」おっちゃん、無言
「コルコタにお住まいなんですよね。ここっていい町ですよねえ。」
「・・・・・。」  無言。
すっげえ怖い顔している。

なんとなく不安になる。このままマザー・ハウス以外のところに連れていかれるのではないだろうか。
この街並みも昨日見たといえば見た気もするし、初めての異郷の地のような気もする。
「いやあ、マザー・ハウスのそばに近づきましたよね。」
「・・・・・・・。」   無言。

あかん、マジ怖いっす!!
このカラス達は死の門番ではないだろうか。


しばらくしておっちゃん、ようやく一言。
「No,English.」

ほんまやな、ほんまにしゃべられへんだけやねんな!


振動のもろに伝わってくる車の上で、私の妄想は膨らみ続けた。




ガクン★

急に停まった。そうかここが  死の巣窟  ・・・・・ではなく
ちゃんとマザー・ハウスについていた。


ありがとう、おっちゃん本当にに英語がしゃべられへんだけやってんね。
折際におもいきってたずねてみた。ヒンディー語は分からないから英語で。
「Can I  take a picture with you?」
きょとんとしていたおっちゃんもカメラを見せて構えると笑ってくれた。


                 
二度と会うことないとおもうと、ほんの30分ほどの出会いではあるが、すっげえ貴重な気がする。
日本から写真、送りたかったな。



            うー!人生初のヒッチハイク、

         無事に終わりました。





コルコタの町の早朝は灰色をしている。
粘りついてくる空気と、これから「昼間」という嵐が訪れることを予測させる奇妙な静けさ。
そんな中、道のあちこちにはすでに動物達が命をつなぐための営みを行っており、その清潔とはいえない姿が一層町をざわつかせていた。


 
車を降りた瞬間、向こうから足のないおっちゃんが私に向かって手招きをしている。
おそらく、何十年も何千人にむかって手招きをし続けたことだろう。
そのうち施しをした人はどれくらいいるのだろう。


この私の背後でも、そいつらは命をつないでいる。

    ←拡大(すごい量のカラスたち)。



むろん、人の姿もあった。

この人はずっとずっとここにいるのだろうか。そしていつまでこうしているのだろうか。


さっきカラスがいたところには鳥達を追い払った別の命が、鳥達と同じ営みを始めていた。




                       


まだ時間が早い。路地裏に入るとこんな光景。
                       



5時半にマザー・ハウスへ入った。入り口のシスターに案内をしてもらった。


上階の大きな部屋に入った。

たくさんのシスター達が、静かに座り、静かに聖書を読み、静かに呼吸をしていた。
数名のボランティアが同じく静かに座り、ミサが始まるのを待っていた。


こんな場面では、つまらんギャグ、

「布団がふっとんだー!!」

などとと大声で叫んだ



りするのが、普段の私なのだがこの場所はこれまでの人生でもっとも透明な空気の流れているところ、そんなことは出来ようはずもなくまた思いつきもしなかった。
私も静かに時を待った。


不意に肩をたたかれた。
昨日ボランティア登録の際に出会った愛知県のSさんが来ていた。彼も一人インドに訪れ、数日のボランティアの後インドをずっと旅するのだといっていた。すごいなあ。ホテル等もすべて自分で交渉していた。帰国したらいつか旅の話を聞かせて欲しい。


ミサがはじまった。みんな聖書を読みながら、賛美歌を歌っている。
隣の女性が、手ぶらで座っている私に聖書を見せてくれた。大柄な白人の女性だ。


ミサの後バナナとチャイとパン一枚の朝食を頂き、外へ出た。
ボランティアは午後からの登録となっている。それまではこのコルコタの町を探検するのだ。
早朝の方がまだ安全なこの迷宮のようなとおりを一人で歩き回ってやる。

これからボランティアに出るSさんと一緒に写真を撮り、必ず送ると約束してわかれた。
それ以来彼には会っていない。無事にインドを旅してくれることを祈る。
            
    マザー・ハウスの入り口にて。右の背の高いほうがSさん(ご本人の承諾を得て写真を掲載しています。)






外は大雨だった。
乗り物には乗らず、一人路地裏に入った。

                   
そういえば日本から傘を持ってくるのを忘れた。
道行く人は生まれてから傘を持ったことのない人たちばかりだった。時刻午前7時半。
通り全体からディープなオーラが出ているのを感じる。
私は雨であるいは泥水で足をぬらしながら歩いた。
                                                 




     

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