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みんな、ありがとう 普段着お遍路歩きの記
  

                     2004年夏編 最終回


本堂へ行った。
今回最後のお参りを丁寧にした。


あそこに行って円団である。
そういえば、納経中の写真は一枚もない。よし、撮ろう!やりたいこと、全部やる!
              
カシャ!
写真が出来上がって失敗を知った。セルフタイマーは難しい。
俺がほしかったのは「納経中」の写真である。「納経前」ではない。


おそらく1時間近くその寺にたたずんでいた。




終わりにしよう。




たしか出発のときは
「全てが出会い」これが今回の合言葉なのだ。
だから、淋しがるなよ、俺。
と考えていたはずだ。



が、そんなにすごい出会いはなかったな。
純粋に淋しくなる。
淋しがるの、まただ、いつもだ、今回もだ。




札所を出る直前に、
数珠、納経帳、線香を全てカバンの一番奥へ入れた。



なぜなら、もう俺は「旅人ではない」のだ。
自分で区切りをつけた。
普通の  芸能人  一市民に戻ろう。




そして頭にずっと乗っていた菅笠をしまった。残暑を誇示する光線がまともに頭に刺さる。
でも菅笠には頼れない。一市民は菅笠を街中ではかぶらない。


今日は大洲のユースホステルに泊る。明日の早朝に飛行機で帰るのだ。

だから・・・・・・・これで・・・・・・・・・



           遍路が終わった







ユースホステルに着いたときはまだ日が高かった。
ユースの後ろには大洲城が見える。
中に入ると古い遺跡というか陶器がいっぱいあった。

二階の部屋は棚で区切られていた。
今日はチャリンコの高校生二人組みと、東京の男性旅行者、バイクに乗った女性、そして京都の旅する大学院生、そして私の6人が宿泊している。
高校生はどこかへ出かけていたので、応接室で4人でひとしきり会話をする。
やはり私が歩いて四国を回っているのは衝撃的なようだ。思ったほど遍路は認識されえていないのか、それとも歩きはまだまだ珍しいのだろうか?


このユースの風呂は狭いらしい。最後の夜くらいは温泉にはいりたい。
ちょうど京都の人が地図を持っていたので、温泉をさがした。
ここから少し離れたところに存在しているようだ。
他の二人はすでに入浴済みだというので、京都の旅院生とともに温泉に行くことに。


皮肉なことだ。旅人をやめたとたんに、また新しい冒険が始まるとは・・・・・・・・・・。






そう、



みんなが、君も、あなたも、お前も、きさまも、ついでに僕も、

みんなが忘れているあのコーナー・・・・・・・・・・



温泉へ行こう!が、


なぜか、ここで始まる!









    
            僕らはHot spring traveler(温泉旅人)

                        四国編 同行者、京都在住の旅人キャブさん




ユースに自転車を借りた。
私が先頭に立って走り出す。地図で見たとおりに行くと、こっちであっているはずだ。




「ちゃいますよ!ピースケさん!反対!反対!」

後ろからキャブさん(同行している旅人の名前)が叫んでいる。



やってしまった、方向うんこ。もとい、うんち、もとい、おんち!
どうしても左右を逆にしてしまう・・。不幸である。

お借りした自転車、私のはパンクしているのかほとんど空気が入っていなかった。キャブさんのはさびさびですごい音を立てていた。
すれ違う人が変な顔をしてくる。


しばらくして脚がつりはじめた。しんどい・・・。歩くより、しんどい。
それにまだつかない。
ずっとずっと走ってるのに・・・。
それに腹も減った。そういえば今回のユースは素泊まりだ。






相当な距離をこの自転車で旅をしてようやく到着。

オズの湯 到着 19:34

大浴場に露天風呂のある標準的なスーパー銭湯である。

長くは書くまい。
最後の最後で知り合った人がこの旅最大の思い出となった。これだけは確かである。

このあと、食事場所を探して1時間近くさまよい、多くのことを語り合った。
そしてめったにないのだが、旅が終わってからも友人として交流が続いている。
旅先で出会った人とはその場限りとなることがほとんどだ。少なくとも私の場合はそうだった。
だが、きゃぶさんは旅後をも大切にしてくれた。


                        
 


次の日の早朝、始発便に乗るために私は誰よりも早くユースを出た。

外はまだ薄暗い。

みんな、寝静まっている。

談話室の机の上に、キャブさんを含めともに時を過ごした同宿の人へのメモを残した。
みんな、私からのメッセージを読んでくれたのだろうか。今でも時々気になることがある。
でも答えは分からない。



全ての遍路の荷物をリュックにしまいこみ(杖をのぞく)大洲の町を歩き出した。


これで88寺のうち半分を打ち終えたことになる。
素晴らしい。まだ冒険が残っている。出会いのチャンスがある。
そして四国を訪れることが出来るのだ。




もうこの地を離れると言っても悲しまない。

去るからこそ訪れることが出来るのだ。




ピースケ、四国を去ります・・・・・・・・・・。さようなら。


        みんな、ありがとう 普段着お遍路歩きの記 2004年夏編 そして 温泉へ行こう 第2回
                                                       おわり




執筆を終えて

最初に「短くするぞ」と誓いました。こんなものでいいのでしょうか。5日間の旅を16回にまとめました。
いつもの私ならこの倍を書いていたでしょう。
皆さんが読みやすい文章ってどんなものなのかな?
長さ、文体、写真と文の比率・・・・・・・悩めることが多いです。

まだまだ未熟なやつですが、必死で書いていきますから、また読んでやってください。
                                                じゃ!


             

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