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 みんな、ありがとう 普段着お遍路歩きの記
                              2004年 夏編 第4回


38番金剛福寺から39番延光寺へは三通りのルートがある。
Eさんが通ったのが西海岸を回るコースだ。大変にきれいな光景が広がるらしい。ただし70キロを越える長丁場となる。次は半島の真ん中の山越えルート。かなりのぼりがきついらしい。そして最後が、今とおってきた道を逆向きに歩き、三原村を進むルート。
事前にいろいろと考えたが、結局最も楽な道を選んだ。つまりは最後に述べた打ち戻りコースだ。
最初の絶景コースにも心はひかれたが、時間的な制約を考えてこう決断した。
時間に縛られる旅・・・・・・・やっぱりいやだな・・。



それにしてもこの岬の緑の深さよ。普通の道路でもこれくらいはあるのだ。

ちなみにEさんのお勧めどおり、門前の店ですぐに菅笠をかった。
その菅笠との記念すべき初ショットである。







ここであることを思った。
同じ道を歩くのはたとえ逆周りでもあまり楽しいことではない。
とくにこんな炎天下では・・。
でも、逆周りならまだましか・・。

もし道を間違えてまったく同じルートを行くとしたら?
座り込みたくなるくらいに嫌だろう。
それはまるで夏に雪が降るくらいの不幸だと思う。
が、まあ、俺はそこまでアホではない。どうすれば同じ道を歩くようなことになるのだ。



などと訳の分からないことを考えている私の前に一台の車が通った。
「乗りますか?」おっちゃんが車接待を申し出てくれた。
でも、ここまでくれば最後まで歩きたい。丁寧に断るとおっちゃんは一礼して通り過ぎた。私も礼を返した。

とおもったら、反対側からスケボーをもってチャリンコに乗った若者三人組が「こんちはー!」と挨拶をしてくれた。
遍路は挨拶の習慣を若者へも与えている。とはいえ、遍路の習慣がなくても礼儀正しい人はそうなのだろうが。


また一台の車が停まった。中からは上品そうなおばちゃんがおりてきた。白衣をきている。
「あの、これお接待です。荷物になりますけど、どうぞ。」

おお、ありがとうございます。中からはアンパンとお菓子が入っていた。(すぐに中を開けてみたわけではない。ちゃんと車が行き過ぎてからあけました。)
お接待の品を手に。
ありがとう、おばちゃんおねえさん。
心の中は晴れていた。現実の晴れよりも心の晴れのほうがうれしい。


さらにずっとずっと歩く。頭の上には実物のがいる。暑いんじゃ〜。今日5本目の飲物を自販機で買う。旅が終わるまでにすごい金額になりそうだ。

暑さがピークに達したとき、パワーが切れた!

道に座り込んで旅路のおばあちゃんにもらったバナナ残りを食べた。大阪では考えられない姿だ。

まだまだつづく。


ようやく海岸に下りる。
ここは旅路のおっちゃんが朝教えてくれた造船所跡だ。あと少し。

これも遍路道。



4時過ぎに旅路の前へ。このときは時間が迫っているように感じて、そのままいっちゃおうかなとおもった。でも、そんなことできない。思い直して旅路の玄関をあけた。おばあちゃんはちゃんとスイカを冷やして用意してくれていた。本当に親切な人たちだった。
私が遍路を終えてもまた来たい。





さらに昨日通った道をゆく。


18:00過ぎに今日の宿、久百々に到着。これも「サンダル遍路旅日記」にあった宿だ。

5年前の潮見さんは1号室に泊ったが、私はその隣の2号室だった。

風呂の中でボディソープを使って洗濯。
風呂から上がると夕食を頂いた。
実に話好きの明るいおばちゃんが接客をしてくれている。まるでサザエさんみたいだ。一緒にいるだけで楽しくなる。食堂には50台と思われるおっちゃんが二人いた。一人は東京の人でもう一人は二回目の遍路らしい。

壁にたくさんの方の納札がはってある。僕も仲間に入れてほしくなって一枚お渡しした。何年かあとに私の納め札を見つける人がいるのだろうか?



部屋に戻って日記を書く。
9時21分。二泊目の今日も、やっぱり思い出すのは人のことだ。
道ですれ違うだけなのにどうしてこんなに胸が熱くなるのだろう。




朝6:15分までぐずぐずしていた。みんな出発していた。朝食は私一人だった。みんなどうしてこんなに早起きできるんだろう?

これまで書き忘れていたが、私はいつも朝起きると窓の外の光景をとることにしている。それがどんなに汚い景色でも、だ。
今回は・・・・・・・・・・・・
・・・・・・普通である。


「お兄さん気をつけてね」サザエさんの声に見送られて私は歩き出した。
またアクエリアスを買ってしまった。
三原村への道をゆく。
どんどん民家が消える。田舎道になる。さびしいなあ。


国道321号線をはずれ、県道21号線をゆく。
なんだか胸がかゆい・・。そうか、リュックを固定するためのベルトにこすられているためだ。












荷物を放り出して思いっきり胸をかきむしった。


そして21号線をあるく。






そして大きな橋の前で遍路看板を見ると・・



            ↓ 拡大図
「右は登りあり 左は平坦」と書いてある。

どっちを行くか、きまってるやろ〜!

ずっとずっと歩いた。三叉路に出る。あれ?どっちむきにあるけばいいんだろう?とりあえずきれいな橋があるからそっちにいってみよう。

こっちに来てよかった!!こんなきれいな景色が見える。
それにしても・・・遍路シールがない・・。まよったかな?すこし不安になる。やがて道は橋を渡り、向こうのほうに遍路看板が見えてきた。よかった!早足でその看板に近づいた・・・・・・・・・・・



神よ!!



すべてはこの写真が物語っている!



                                
         四国八十八ヶ所お遍路セット(スターターセット)

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