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みんな、ありがとう 普段着お遍路歩きの記
2005年夏の実況中継編 私なりの結願をめざして 第26回 |
なぜかその人影は、なにかを傍らのいすの上においていった。
ん?なにこれ?
このカードのしたにはお菓子がおいてあった。
またまたまたまた、である。
掲示板に来てくださってる陣さんがたったいまいらっしゃった!?
あわててアホみたいな寝起きの頭で辺りを見るが、車が何台か止まっててよくわからない。
携帯から掲示板にメッセージを書いてみたが、見てるとは思えない。
そうくやんでいるとき、ジュースを買いに来た人影が話しかけてきた。
「ピースケさん?」
「はいはいはい!僕!僕です!」
いろいろな用事でここにこられたらしい。
それにしてもいったい私はどれだけたくさんの人に支えられたのだろう?
今回の旅日記はこうした出会いが多くなっている。そしてそれは他のときでもある程度はあるのだが、結願が近づくにつれて「人」の存在があまりに大きくなっている。それでいいのだ。
ありがとうございました。
再び就寝、推定午前1時半。
8月7日 結願の朝。
1200キロのうちすでに1189キロを歩いている。
なぜか心は静かだった。元気なのは太陽だけだった。
午前9時までまってお遍路交流サロンに入った。中でおっちゃんが声をかけてくれた。
記念のバッジと交流大使の証書を下さるという。
そうか、俺はこれから大使なんや!
いよいよ歩き出す。まだ普通に歩いている感覚とかわらない。おそらく、結願してもこんな心境のままだろう。本当の感動とは静かに迎えるものだ。
実はこんな石碑も注文しちゃいました。高かったけど今しか買えないものだから。一番上に「歩き」の文字を入れてもらい「歩き遍路」とすることも忘れませんでした。今回、宿代もほとんどかかってないし、一番高い買い物がこれでした。
午前9時半、出発。
道は最初は県道だった。途中で分岐する。ずっとアスファルトの普通の県道と、女体山をこえるすごい道。
ここまできたら考えるまでもない。
どんどん山の中に入っていく。でも美しい清流が傍らを流れている。実に目に優しい。最後の遍路道からの贈り物である。。
だが、だんだん様子がおかしくなってきた。皮のすぐそばの道を歩いていたが・・・・・・・
ん??道がない。無理に県道に上がる。
すると!どおおおおおお!!アスファルトがバリバリになっている。ここも台風でやられていたみたいだ。
でも、ここで驚いている場合ではなかった。もっとすごい道が待っていてくれた。
すでに全身はずぶぬれである。乾いているところがないぐらいだ。
いや、一箇所だけ乾いていた。
それはのどである。
ただいま10:45
何度か山道とアスファルト道路を交互に経て進んでいく。そのたびに「大窪寺○キロ」の数字が減っていく。ずっと上りだがそれが愛おしい。この道が二度と得られぬ青春の一ページのようにすら感じた。
そして時間的にも最後の最後の難関が待っていた。
ほとんど垂直の崖!
待ってました〜パチパチ
これぐらいはほしいのだ。荷物が重くても、汗でずぶぬれでも何でもよかった。
楽な体験など、すぐに忘れてしまう。
今までの旅の道のり、あとから思い出すのは
そのほとんどがつらかった体験ではないのか?
だから私は静かに、そして感謝の思いをもってその崖を上った。
ただいま多分11時50分
四国八十八ヶ所お遍路セット(スターターセット)
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