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みんな、ありがとう 普段着お遍路歩きの記
  

                     2004年冬編 
 第4回

まずは温かい朝食の写真でスタートする。
         
生卵じゃなくてよかった。目玉焼きが二つもあった。



室内からも外がどうなってるかは想像できた。分厚い窓を通してもボトボトという不吉な音が聞こえてくる。
不要な荷物は宿に預かってもらった。それでも普段より重たく感じる。
覚悟を決めて外へ出た。

   
すでに時間は7時過ぎなのだが、まだこんなに暗いのだ。
バーっと空から斜めに雪が降り注いできていた。

初の雪遍路である。
周囲のどの家からも光が漏れてこない。みんな雨戸を閉めて寒さを避けているのだろう。
私一人がとぼとぼと歩き出した。

途中のコンビニでおにぎりを買う。店のおばちゃんにこういわれた。
「え、行くの?歩いている人いないと思ったけど。あなた一人かもよ。」


午前7:30。
まだ道路に雪は積もっていない。それでも白い落下物は衰えることなく量を増してきた。
見える限りの木々と山はすでに悲しい灰色となりつつあった。
           
それにしてもへんろっちがいない。道、こんなところで間違えたら洒落になんないよな。
あ、向こうから犬を連れたおっちゃんが来た。道を聞く。
「たしかに、岩屋寺はこの道であってるけど、あんた、こんな日に行くの?普通でも険しい道だから、今日はねえ。とにかく県道をいきなよ。へんろ道は山ん中だから行っちゃだめだよ。」

地元の人は慣れているのか、時折猛スピードで車が私を追い抜いていく。そのため道路がよりいっそう踏み固められて、実に歩きにくい。
うっかりすると荷物ごと転びそうになる。
歩き旅にとって雪よりも凍て付きのほうが恐怖であった。
                  
 

                   この文字は→
車のためであって、弱き歩く人のためのものではない。






車は見かけても、さっきのおっちゃんを最後に歩く人はいなくなった。

峠御堂トンネルを越えた。県道12号線をすすむ。
そのおっちゃんはへんろ道へ行くなといった。もっともな話だ。
だが、である。こんな凍て付いた道よりは、ふかふかした雪のほうが安全な気がする。

意図して細道へ足を向けた。
私の視界に集落がひろがった。                                                      
どの家もすっぽりと雪をかぶり、その下にいるはずの人の気配すら感じなかった。
その合間を私一人が歩いている。
案の定、あぜ道の新雪はやわらかく、当面は滑ったりすることはなさそうだ。

雪の降る音をしんしんと表現することがあるが、まさにそんな音が辺りから聞こえてくる。
でも、それがいっそう淋しさを助長するのだ。



そんな淋しさの増加が、不思議なことに昨日まで感じていた

充実感をも増大させていた。




いま、心から楽しかった。


真っ白な雪に覆われていようが、足元が滑ろうが、人がいなかろうが、なぜか湧き上がる高揚感があった。



その理由?決まっている。



いま、遍路をしているからだ。





へんろ道はいったん県道とかさなり、すぐに山道へ入る。



ここからが八丁坂であり、本格的な山道となる。もう他の道へ引き返すことはできない。それを思うと少しだけ怖くなった。

上り下りの連続で、すぐに汗びっしょりとなった。思わず上着を脱いだ。



寒!


5秒後に上着を着た。





いやや・・・。


蒸し暑い・・・・・・・・・。


なんか忙しい。





事前の調査では10時には岩屋寺へ着いているはずなのだが、はるかに及んでいない。

昼が近づくにしたがって、気温がぐんとさがったのがわかる。
手元の時計では
1.5度だ。

このあと0.7度まで確認した。


こうなれば、苦難になればなるほど面白かった。
大阪の自宅では、職場では絶対に味わえないこの状態。



すっぽりと雪に包まれたまま体に変調をきたしていることがわかった・・・。


体の変調・・・・・。




実にいいにくいのだが、この遍路日記も3年目。ウソも隠し事もできない。











                        これです。→おしっこ。











え?よめないって?








                    だから・・・・・



















まあ、いい。







誰もいないし、しちゃおう。











いざ!











とおもったとき・・・・・・、

















こんにちはー。

と若い女性の声がした。





               

アルピニストのための本格アウトドアウオッチ

                               


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