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みんな、ありがとう 普段着お遍路歩きの記 第一部 第5回










                           あっはん、うっふん       であった。







                        まあ、そこまではいかなくても、少なくとも、






                        イチャイチャ




                        という音が聞こえてきそうだ。




                           

                        その時、そのお寺には、なんとまあ・・・。




        
カップルだらけであった。









                        この人たちは何をしてるんだろう?

             霊場で。

             
しかし、よく目を凝らすと確かにお遍路さんらしいカップルも

                        わずかだがいた

                        ただ、仲がよすぎるのだ。へへん!気にしないことにする。
                      
                        しかし、どこかにカップル以外のお遍路さんはいないものか?



                        と、みると、さっき一番霊場の販売所でみかけ、二番霊場で挨拶を

                        した親子連れがいた。よかった。ご夫婦に子どもは中学生くらいの

                        男の子。驚いたことに(驚かなくてもいいのかもしれないが)その

                        男の子だけがお参りをし、お経を上げていた。

                        彼が主役のようだ。聞くことはしなかったが何かの理由があるの

                        だろう。それに比べて、私は・・・。軽い気持ちのお遍路を一瞬

                        恥じたのはこのときが初めてであり、以後、その感覚はずっと私に

                        付きまとうことになる。

                         

                                                  
第三番霊場 金泉寺 12時45分







                         みると二番霊場で補給したペットボトルの水がなくなっていた。もう、

                         飲み干したのか。

                         ここでも水を補給し、いわゆるアイソトニック飲料の粉末を入れる。

                         いちいち自販機などでジュースを買っていては破産する。一日に

                         何リットルも水分補給するのだ。






                         では、行くとしよう。昼なのにあたりは薄暗い。ここまで持ちこたえた

                         天気も限界か。

                         でも、もう急ぐ気はしなくなっていた。




                         一度道は住宅地に入る。向こうから鈴の音がする。背後ではない。

                         その鈴の音はだんだん近づいてくる。・・・・・・・・・・お遍路さんだ。

                         もしかして逆うちをなさっているのだろうか?お坊さんのようだ。

                         挨拶をしようとしたが、向こうが先に「ご苦労様です」と言ってくれた。

                         深みのある重い声だった。私がやっているような普通の順序で

                         回らず、逆に回ると三倍の功徳があるという。だが、道には迷い

                         やすい。その覚悟でいってるということはやはりこの人も何かの

                         思いがあるのだろう。



 

                         踏切を越える。単線だ。そういえば、四国に着てからまだ単線の

                         鉄道しかみていない。



                                          






                         すぐに山道に入った。また変化だ。

  
                         うれしい・・・・・。

                  

                         うれし・・・・。
   


                         ん?これ、本当に遍路道だろうか?



                         人の家の庭に思える。他に道があるのではないだろうか?

                         そう思ったとき、すだちの木の枝にこんな札を見つけた。


                                   

  遍 路 道  





                         こんなところにまで。実に行き届いてる。不安になるころに、

                         ちゃんと標があるのだ。道はさらに奥へ奥へと私を導く。




                         そのうちに完全に山の中に入った。これはこれで面白い。

                         写真を一枚撮ろう。





                                                  






                         よし!いこうか。ここもちろん、遍路道・・・・・・の・・・はずだ。



                         が、なぜか横を見ると・・・




                         うわ!



                         お墓がぎっしりあった。わわ!お墓の横で写真を撮ってしまった。

                         罰が当たらないだろうか?それより、ここも本当に遍路道なのだ

                         ろうか?


                         ・・・・・・なのだ。ちゃんとさっきの標があるのだ。しかし、この道は

                         通るだけですさまじい羽音がする。やぶ蚊だ。家にいる蚊とは比べ

                         ようもないくらいでかい。

                         普通の家蚊は耳元に来たときにプ〜ンなのだが、やぶ蚊は遠くに

                         いてもプーンなのだ。

                         ショートパンツの隙間からさしてくる。あかん、はしるぞ!おお、

                         結構走れるじゃないか。

                         こんなくそ重い荷物を持っているのに。おかげで、すぐに次の

                         お寺に着いた。










                         四番霊場大日寺



                         ふう・・。しかし、本当に近かったな。あと五十分はかかると思って

                         いたのに。

                         しかし、この寺は誰もいないな。やったあ、独り占めだ。やれやれ。

                         荷物を置いて、

                         汗をぬぐう。この瞬間が実に心地よい。旅の疲れは不快なものでは

                         ないのだ。


 
                         よおし、納経をしよう・・・。



                         ん?ないぞ、納経所。

                         っていうか、この寺、小さすぎないかな?










                        ・・・・・・・・・・・・・・・・・あ”〜ここは大日寺とちゃう!ぜんぜん違うお寺で

                       あった。





                        四番霊場大日寺 違う寺




                       を出発。再び背負ったリュックは重さが倍増していた。



                       この経験で感じたことがある。四国には数え切れないほどいっぱい

                       お寺があるはずだ。

                       でも、僕らは88箇所の寺ばかりに行っている。88箇所とそれ以外の

                       お寺のいろんな部分での差はすごいのではないだろうか?収入とか・・。

                       私が心配してもどうにもならないのだが、しばらくはそれ以外のお寺の

                       ことを気にかけながら歩いた。




                       しばらく行くとちゃんと表示が出ていた。


          


                       さらに道は細くなる。さっきのショックもあるし

                       疲れもたまってきた。やばいなあ。そろそろついてほしい。体重50キロに対し、

                       10キロの荷物は実に厳しいのだ。そう思ったとき、再び、ショッキングな

                       看板が見えた。




                       もう、いや!なんですかな?この「まわり道」という不吉な文字は?



                                                        


                                                                 


                               

                                            NHK趣味悠々『四国八十八ヶ所 はじめてのお遍路

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