トップページ 掲示板  日記帳  リンク  プロフィール  更新記録  メール

                                               

失われた学校、村、道、鉄道を訪れた日の記録




        地底探検   最終回


真っ暗な穴がどこまでも続いていた。
昼間見たはずなのにまったく違った顔を見せている。


今から冒険が始まる。制限時間70分の暗闇で謎を解く冒険が。
 
  ★入り口で言われた冒険のおきて★

1 明かりはない。頼りは2本のLEDライトのみ。
2 どこかに指令を書いた紙がある。その指令に従って歩くこと。
3 ただしダミーの指令書もある。
4 他の冒険者と出会っても言葉を交わさないこと。雰囲気を大切にしたいからだ。
5 謎を全て解くと、出口の鍵のナンバーがわかる。
6 制限時間内に鍵を開けられねば、
リタイア!
      ↓
  これまでの最短記録は30分。リタイア率は30パーセント

んなもん、リタイアなんて俺たちに限ってするわけがない。
即、謎を解くのだ。
めざせ、最短記録!余裕にきまっている。


実は私の主観ではあるのだが、LEDライトはどうも可視性が低いように思う。
なんか夜道で使っても見えにくいのだ。
だが、洞窟ではかなり使える。まんべんなく照らしてくれるからだ。
今度から洞窟に行くときはLEDライトを忘れないようにしよう。



そのまんべんない光に照らされて我々は歩く。

   


この暗い洞窟のどこかにこんな指示書がある。




うわあ、おもしろい・・。



謎を着実に解いている気がした。
   
余裕、余裕。



さらに歩く。


     
真っ暗な中でこんな狭いところをくぐる恐怖感、そして歓喜!
いろんな洞窟があるだろけど、こうして素人が夜を歩けるところはそう多くはあるまい。




どんな謎解きがあったかは書かない。みなさんが旅するときの妨げにならないようにしたいからだ。


歩きながら、体が熱いのがわかる。
旅をしているときの俺はなにかをかなえた気になれる。
真っ暗な洞窟やけど、心には火がともっている。





                          



夢をかなえ、心を燃やし、歩み続けた命はついにゴールへとたどり着いた。
謎も完璧に解いた。余裕だった。

よおし、でるぞ!
  



我々は南京錠の番号を合わせた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうなったかはおしえない。




だって・・・・・・


・・・・・・・・俺ら・・・・・・・・



・・・・・・実はアホやったことがみんなにばれるのいややもん・・。



   




これで僕らの旅は終わった。
と思ったけど、もう一回温泉に入った。
       


  ★でもってまた質問です。これが最後★

   旅先で温泉地に行った場合、あなたは一日に何回くらいお風呂に入りますか。

 1 風呂は一日に一回に決まっている。
 2 二回入って温泉気分を満喫する。
 3 三回入って元を取っている。


ちなみに私の答えは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4。






本当に全て終った。

いつかはこの時が来るとは思っていたけど、やっぱり終っちゃうんだよな。
うん、終っちゃう・・・。


泣きそう・・・・・・・・・・・・・・・。


気付けば次の日になっていた。

                      
あれ?さっきこの布団にくるまれていたのにな。







仕事をしているときは、

すっげえ時間がたつのが遅いのに、

休みの日の夜は時間が速くたつから辛い。

なんで逆にならないんだろう。




僕らにふさわしく帰りの日は雨が降っていた。
            



これって僕の涙みたい・・・・・・・・・・・・あは。
なんてことは申し上げませんが、それでも心は泣いていた。
ああ、現実よ、消えろ。



















列車を待ちながらなんだか胸が熱くなってきた。
何度も繰り返すようだが、まさに少年期に読んだ一冊の本が私をここまで導いてくれた。
この日記を書くにあたって、その本を先ごろ読み返してみた。

おどろいた。記憶の中では見開きの巨大な秋芳洞とカルスト台地の写真があった。
しかし現実は5センチほどの小さなものだった。年を追うごとにそれがどんどん大きくなっていったのだ。
そして心で大きくなった憧れが、今、現実のものとなっている。


わずかな時間を利用して来てよかった。
少年期の私がそうすることで生かされる気がする。




あの写真を見たときからこれまでいろんなことがあったな。
中学生のとき病気で死にかけちゃったし、大学にもいっぱい落ちたし、浪人したし、
就職浪人までしたし、やっと就職できたと思ったらいじめられて死にかけちゃったり・・・。






でも、俺、こうして生きている。



だから闇の中で億年を蔵した鍾乳石にも会えた。












「夏が楽しみっすね。」不意にタビロイドさんが言った。
言われてみれば、もうすぐ夏がやってくる。


・・・・・・・・・・そしたらまた旅にいける。



そこにはまた新たな歓喜が待ち構えていることだろう。




       
夢はかなえるものである。

      心は燃えるものである。

      命は歩むものである。






旅の仲間がいるから、夢をかなえられる。




俺、旅があるから、今、生きてる。







もっともっと、生きていこう。


鍾乳洞みたいに一億年生きてやる。




                じゃ、また。


      地底探検 目次    

トップページ 掲示板  日記帳  リンク  プロフィール  更新記録  メール

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送