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 ピースケ遍路 番外編
                   
実況中継みたいな  第7回

22番はお墓だらけの道を通っていったその先にあった。一人なら怖かったろう。が、二人なら怖くない。それに今は真昼間だ。午後12:54だぞ。こわくない。これが午前なら最悪だろうな。午前と午後は随分違う。

        午後12:54


さてと・・・・・・、来た道を戻るのも面白くないなあ。この札所はかなりの高台にある。そこから辺りを見渡すと、すこしはなれた学校のすぐ裏手にお寺らしき建物が見える。
あれや!
楽勝、楽勝!
いやあ、実にたのしい。こんなに順調だとつい鼻歌も出るし、怖いものなんてない気がしてくる。隙があったらかかってこんかい、といった心境。



そして到着した23番札所。
へっへーん。全然疲れてないし・・・・・・・・・・・・。

にしても、この霊場・・・・・・・・・・。
なんかすごくないか・・・・・?
ガラスが割れている。草はぼうぼう・・。無人の札所は少なからずそんな一面があるが、これほど荒れ果てているのは珍しい。もしかして廃寺と札所を間違えたのかとも思ったが、やはりちゃんと23番と書いてある。

                  

本堂の横は住居だろうか。でもこれじゃあ廃屋である。
           
なんか打ち捨てられたお寺の悲しさを知った。少しはお遍路さんが来るのだろうけど、でも、みんなここに長くは滞在するとは思えない。休憩する日陰すらない。そうなると余計に人気がなくなり荒れ果てていく・・。

写真を撮って次の札所を目指した。





で、その写真なのだが・・・・・・・・よく見ると・・・・・・・・?


ん?何これ?


気のせいかもしれないけど、杖をついたおばあさんが写ってるように見える・・・・・・・・・・・・。
いや、気のせい、気のせい。


「これ、顔っすよ。」
タビロイドさんが言った。後ろの藪の中にかなりはっきりと顔が写ってるじゃん!
ぎゃおす!怖いやんけ!
それも一個や二個ではなく・・・・・・団体様でいらっしゃる。


かち



即座に消去した。



ふふふふふ!
勝った!文明バンザイ。



と・・・・・・


思ったら、他にも怖い写真があったじゃんか。
しかも俺が写ってるじゃんか!



それがこれっす。
俺一人で見てるの怖いから皆さんで怖さを共有しましょう、ね。

          
これっす。

なに?わからない?

では、その部分をアップにしました。正確には本堂に向かって右の縁の下っす。

     




・・・・・・・・・・・・みなさんはどう思われますか?これ?

さっき怖いものなんかないって言ったの撤回するっす。怖いものだらけっす。





とまあ、かなりブルーな気持ちのまま国道へ出る。

急に視界が開けた気がした。ずっと曇り空だったけど今日は夏空が戻ってきた。そしておそらくは旅をしていて最も心を開放してくれる景色、海がそこにあった。同じブルーでも海のブルーは素敵だ。
    
底が透き通って見える海は久しぶりだ。だって一昨日まで「大阪湾」を見ていたのだから。

                
海を見ていると、なぜか私は過去に戻ってしまう。ここ数年間の辛かったこと。四国編でも書いた新卒当初のすさまじいいじめの体験。心をよぎった「死」ということ。
人が自ら死を選ぶのは「死にたい」のではない。
「死」に魅力があるのではなく、「生きたくない」のだ。あの時の私は生きたくなかった。
あまり人と衝突したことはないし、他人を恨んだり、誰かを嫌うということの経験は少ないのだが、それでも例外はある。あの時私を生きたくなくさせた者たちへの憎悪は消えていない。が、報復はしない。その分、私は高く上りたい。

海を見ながら次の旅の目標の地を決めていた。

「生きたい」のに「死」が迫る人たちが集う場所を訪れようか・・・・・。ずっと考えていたことだ。
でも考えるだけではなく、動こう。
私は今こうして生きている。歩いている。
その力を自分以外の人へささげるのだ。この想いは四国遍路結願の時の誓いの実現ともなる。


その場所にピッピ君を連れて行こう。

あと少しでこの旅もおわる。        もうすぐ 午後1:30

     

四国八十八ヶ所お遍路セット(スターターセット)
                           

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