第29 和商市場の勝手丼賛歌




「Guten tag」

ライダーハウス前でチャリを磨いていたら、突然ドイツ語で話しかけられた。

ドイツ人に知り合いが北海道であるはずが・・・・・・・・

あった。

振り返るとそこには見覚えのある顔が!



屈斜路湖半でであったK氏をご記憶だろうか。
再掲


不思議なねっころがるチャリに乗るドイツ人である。


「OHISASI-BURI-DESUNE〜」ドイツ語っぽい発音で僕も話しかけた。

彼もこのライダーハウスに泊まっていたのだ。8日ぶりである。

その横にいるチャリの青年にも見覚えがあった。

昨日車石を見に行ったときにすれ違ったチャリダーに違いない。

聞いてみるとそうであった。

数少ないチャリダーゆえ、お互いにすれ違っただけでも覚えてしまうのだ。

    
左からAさん、K氏、Oさん、ピースケ

このOさんと同室のAさん、そして私はなぜか一緒に夜の街に繰り出した。

Aさんは私の隣の町にお住まいで、同じ自転車屋さんでチャリを買っていた。

世の中狭いものだ。Oさんと私は年齢が近いが、

Aさんは仕事を定年退職され世界中を旅しておられるという。

素敵な年のとり方だ。

港のすぐそばにはこんな素敵な屋台町があり、


僕らが適当にはいった飲み屋は完全にそれっぽいきれいな

お姉さん方がいらっしゃった。

ピースケとお姉さん。
Oさんともう一人のお姉さん。



Aさんはピースボートに乗っておられたそうだ。いいなあ。

Oさんはしばらく北海道の牧場で働いたあと旅に出たらしい。
インドに興味があるとおっしゃっていた。

話はつきなかったが、明日も朝は早い。


宿に戻ることにした。

旅の大先輩Aさん、栃木のOさん、そして大阪のピースケ。



港は夜遅いというのにまだ起きていた。

あるいはずっと寝ないのかもしれない。




ライダーハウスについた瞬間、寝てしまった。


朝方、熊が俺の寝袋を引っかきにきた夢を見て叫び声をあげてしまった。

同室の皆さんが起きてしまったようだが、私は逆に二度寝をしてしまった。



おはようごございます。

今から勝手丼を食いに行きます。

これは何かと言うと
勝手丼ウンチク

和商市場の魚屋のおじさんが、貧乏旅行をしているライダーのために、

ご飯だけを用意できた彼らの飯ごうの上に、

自分の店の魚を少しずつ乗せてあげたことがそのはじめだそうな。

いつしかそれが口コミで広まり、いまや和商市場の名物となる。

まずご飯を買い、市場内をうろつき、好きな海産物を買っては上に乗せるのだ。

つまり、めちゃ楽しい丼である。北海道だからこそできることだ。

海鮮丼だからこそおいしい。これがカツ丼とか親子丼でやっても面白くない。玉子丼などでやったって意味ない。

いろんな方の本を読み、この勝手丼は実現させたいと何年も前から思っていた。
それが今日実現できるのだ。
ということで、みんなで出かけた和商市場。
                          左がAさん、右がOさん。撮影はもちろんピースケ。

おもったよりも近代的な建物だ。

中に入る。一見普通の市場だが、
ここでご飯をまずは買う。

大きさによってもちろん値段はちがう。
手前からミニ120円、茶碗一膳分150円 一膳半200円、2膳分250円、3膳分300円。

ピースケは自分にとってありえない量の2膳分を買った。
よっしゃあ、ここから魚屋をいくつもめぐって海鮮をのっけまっせー。

こんな感じで、小売りされてるわけね。

最終的なピースケの勝手丼。美しくて光り輝いている。↓カーソルをあててね。

ホタテ300円+ウニ300円+花咲ガニ300円+キングサーモン100円+秋刀魚200円+カニ味噌200円
これにカニ汁100円をつけて完成!


落ち着いて食べる大人な皆様

と、一人ではしゃいでいるバカなアホ。
そう、俺は夢を実現して、素直に喜んでいる旅バカである。

そしてこの朝食を区切りとして皆さんとはお別れをした。

左からピースケ、Aさん、Oさん、K氏、ライダーのTさん。

彼らとはその後、一度もお会いしていない。



一人でチャリをこぐのは当たり前である。でも無性に淋しかった。
これが俺の旅の最大の弱点であった。一人旅が好きなくせに淋しがりやなのだ。
今回のように、複数の人と行動し別れたあと、心底淋しがってしまう。
ずっとそうだった。四国遍路でもインドでも、そしてこの北海道でも。




目の前に釧路湿原が現れた。


                
おおおおお、この大自然よ!地平線が見える河などそうあるまい。
俺がカニ味噌のうまさにギャーギャー騒いだり、別れのたんびに淋しがったり、怖い夢を見て泣いてる時にも、この河は大空を映し出して流れ続けていたのだ。

かなりの水量なのに音がまったくしない。この静けさこそが河の偉大さに思えた。
俺の騒がしさは旅人として未熟であることの証明なのだろう。


静かに流れる川ほど、深みを持っているのだ。

そして奥深い旅人ほど静かに進むのかもしれない。





かくしてうるさい旅人のピースケはやっぱりこの偉大な存在を見て騒いでしまっていた。

すげー、すげー!この先はどこへ行くんだろう??

とはいえ、いつまでも釧路湿原に感動もしておられず、いつしか道は河から離れ一般国道となっていた。

あ、今日の進む道を決めていなかった。
俺はどこへ行けばいいんだろう?
           
                                                 
                

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