第29 和商市場の勝手丼賛歌
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おはようごございます。
今から勝手丼を食いに行きます。
これは何かと言うと
勝手丼ウンチク
和商市場の魚屋のおじさんが、貧乏旅行をしているライダーのために、
ご飯だけを用意できた彼らの飯ごうの上に、
自分の店の魚を少しずつ乗せてあげたことがそのはじめだそうな。
いつしかそれが口コミで広まり、いまや和商市場の名物となる。
まずご飯を買い、市場内をうろつき、好きな海産物を買っては上に乗せるのだ。
つまり、めちゃ楽しい丼である。北海道だからこそできることだ。
海鮮丼だからこそおいしい。これがカツ丼とか親子丼でやっても面白くない。玉子丼などでやったって意味ない。
いろんな方の本を読み、この勝手丼は実現させたいと何年も前から思っていた。
それが今日実現できるのだ。
ということで、みんなで出かけた和商市場。
左がAさん、右がOさん。撮影はもちろんピースケ。
おもったよりも近代的な建物だ。
中に入る。一見普通の市場だが、
ここでご飯をまずは買う。
大きさによってもちろん値段はちがう。
手前からミニ120円、茶碗一膳分150円 一膳半200円、2膳分250円、3膳分300円。
ピースケは自分にとってありえない量の2膳分を買った。
よっしゃあ、ここから魚屋をいくつもめぐって海鮮をのっけまっせー。
こんな感じで、小売りされてるわけね。
最終的なピースケの勝手丼。美しくて光り輝いている。↓カーソルをあててね。
ホタテ300円+ウニ300円+花咲ガニ300円+キングサーモン100円+秋刀魚200円+カニ味噌200円
これにカニ汁100円をつけて完成!
落ち着いて食べる大人な皆様
と、一人ではしゃいでいるバカなアホ。
そう、俺は夢を実現して、素直に喜んでいる旅バカである。
そしてこの朝食を区切りとして皆さんとはお別れをした。
左からピースケ、Aさん、Oさん、K氏、ライダーのTさん。
彼らとはその後、一度もお会いしていない。
一人でチャリをこぐのは当たり前である。でも無性に淋しかった。
これが俺の旅の最大の弱点であった。一人旅が好きなくせに淋しがりやなのだ。
今回のように、複数の人と行動し別れたあと、心底淋しがってしまう。
ずっとそうだった。四国遍路でもインドでも、そしてこの北海道でも。
目の前に釧路湿原が現れた。
おおおおお、この大自然よ!地平線が見える河などそうあるまい。
俺がカニ味噌のうまさにギャーギャー騒いだり、別れのたんびに淋しがったり、怖い夢を見て泣いてる時にも、この河は大空を映し出して流れ続けていたのだ。
かなりの水量なのに音がまったくしない。この静けさこそが河の偉大さに思えた。
俺の騒がしさは旅人として未熟であることの証明なのだろう。
静かに流れる川ほど、深みを持っているのだ。
そして奥深い旅人ほど静かに進むのかもしれない。
かくしてうるさい旅人のピースケはやっぱりこの偉大な存在を見て騒いでしまっていた。
すげー、すげー!この先はどこへ行くんだろう??
とはいえ、いつまでも釧路湿原に感動もしておられず、いつしか道は河から離れ一般国道となっていた。
あ、今日の進む道を決めていなかった。
俺はどこへ行けばいいんだろう?
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