第７回 絶対に摩周湖を見る！
先日の更新で「掲示板の書き込みがなくて淋しい」と書いてしまったピースケです。
そしたら皆さん、ありがとうございます。たくさん書き込んでくださって。
めちゃくちゃ元気が出たので、数日おきに更新してしまってる。
この更新頻度はHP製作初期のお遍路の記録を書いてるとき以来だろうな。
淋しがりやなのに単純な僕ですが、これからもがんばって旅の記録を書きます。取り急ぎお礼まで。
旅行者の朝は早い。
ちなみにピースケの朝は遅い。
高年齢の人の朝も早い。
ちなみにピースケと同室の人はみんな高年齢だった。
だからこうなる！
ドカドカ！（めちゃでかい音）。
バサ！（何かを投げる音）。
「今日はどちらまで？」（大声）
「いやあ、摩周湖を一周しますよ。
わははは！」
「わはは！」じゃないっての。
今何時や?
え？5時？5時！？
朝の五時から地声で寝室で会話をするな。
荷物をでかい音で投げるな。
でもとりあえず眠いからシーツを頭までかぶって必死で寝ようとする。
俺の隣のおっさんが・・・・・・
こうつぶやいた。
「あ、そうだ。連れに電話しないと。
もぉしもしぃ！！！」（大音量！）
寝室で電話をするのか。
旅人生で最悪の目覚めとなった。
おっさんらが出て行ってからも、なんといいますか、腹が立って寝られなかった。
でもこれもいつかはすばらしい旅の思い出となるのだろう。
たぶんなるのだ。
朝食。
すばらしいことにバイキングである。チャリダーにとってご飯と味噌汁と生卵と漬物といった旅館テイストの朝食は物足りない。
でもバイキングといえど、食べられる量以上に入れるべきではないのは言うまでもない。
言うまでもないのに、ああ、この人たちは～！？
「バイキングって得ですよね～。」
「本当だ、いくらでも取れますね。わはは。」
声の主は誰なのか確認すらしたくない。
たぶん山盛りにしてるんだろう。
僕はこんな感じ。
「いやあ、食った食った。」
彼らは何の罪悪感もないのだろう、皿に山盛りに残して去っていかれた。
昨日環境破壊を私にぶっていた人たちである。
で、このユースには僕は二泊する予定なのだ。
今日は、ふっふっふ、荷物を持たず摩周湖まで上る！
どんな景色が待っているのだろう。
あのおっちゃんらも二泊しませんように。昨夜でかい音をたてて荷造りをしていたから一泊と信じたい。
すでに8時を回っているのに、冬のようなとがった空気が辺りを覆っている。
牛たちの朝食風景は、さっきまでいたユースの数百倍上品で、数千倍環境にやさしそうである。
粛々と食事をしていた。
摩周湖までは途中まで平坦な国道243号線を行く。
セイコーマート（北海道でコンビニというとこれだ）を
左折してからチャリには厳しい上り坂となる。 ↑このハトのマークを見慣れた旅人も多いだろう。
しかもこの曇り空。テンションは下がるけど道は上がる。
息がすぐに上がる。うげげ、しんど。
今日も車はガンガン私を追い抜いていく。特に観光バスがうれしそうに走っている。
チャリに乗っているのは私一人、言うまでもなく独りである。
と思ったら向こうからチャリが走ってくる。
しかも私に向かって手を振ってきた。
「どーもー！」昨日別れたばかりのTさんであった。
一日会っただけなのに遠くからでも私だとわかったそうだ。
彼は湖畔でキャンプをして私と逆ルートで摩周湖を走ってきた。
「今日はどこまでいくんですか？」
「僕は納沙布まで行くつもりです。ピースケさんは？」
「納沙布いいですね。僕は屈斜路ユースに連泊しますよ。」
「おお、いいですね。」
「じゃ、また大阪で。」
彼とは三度目のお別れをした。
相手の進む道をお互いにいいなと思った。
昨夜からの傷をTさんとの再会で癒し、また私はチャリをこぎ始める。
寒い。
前が見えない。火事場に突っ込んだような白さである。
向こうから車がきたら怖いな。
この困難さの向こうには美しい摩周湖がある。白い空気をくぐると青い摩周湖が見えるはずだ。
だからこぎ続ける。
見えるものすべてが新しい。大阪では何年すんでもこんな光景には出会えまい。
旅に出てよかった。もうわすれかけていた昨夜のおっちゃんたちも、大切な旅の一ページに思えてきた。
もしかしたらものすごくいい人たちだったのかもしれないとすら思い始めた。もう一度会えるものなら会いたい。
あ、ようやく頂上だ。
車がたくさん停まっている。
人がたくさんいる。
ん？その中に？？
あ”～、5行前の言葉を撤回！
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